中国の現代アーティスト アイ・ウェイウェイのCocaColaの壺を紹介。

今日は、中国のトップアーティスト、艾未未(アイ・ウェイウェイ)のCocaColaの壺を紹介。

この壺、実際に、紀元前3000〜5000年前の壺。

その壺にコカコーラのロゴを描いたアート作品。

 
 

おそらく多くの人が、これがアート?と思うだろう

まずは、アイ・ウェイウェイの紹介しますね。

アイ・ウェイウェイについて

艾 未未(アイ・ウェイウェイ)(1957年8月28日-中国・北京生まれ)は中国の現代美術家、行動家。父方の本当の姓は蔣。彫刻、インスターレション、建築、キュレーティング、写真、映像など表現領域は多岐にわたる。さらに社会評論家、政治評論家、文化批評家としても活動している。

一般的には、スイス人建築家ヘルツォーク&ド·ムーロンとのコラボレーションで、2008年の北京オリンピックの主会場である北京国立スタジアム(鳥の巣)の建設の芸術顧問に携わったたことで知られている。

政治活動家、社会活動家としても有名で、アイは自由と民主主義の思想の下に中国政府のスタンスを公然と批判している。2008年5月の四川大地震で多くの児童・生徒・学生が校舎の下敷きになり死亡した事件では、被害の全貌が明らかにしない政府に対して、自らのブログを通じて犠牲の実態調査を始めた。

2011年4月3日、北京首都国際空港で「脱税容疑」として逮捕され、81日間拘束された。現在も、海外渡航、メディアとの接触を制限されている。

(引用:アートペディア)
https://www.artpedia.asia/ai-weiwei/

 
 

北京オリンピックのスタジアムも作った人でもあります。

彼が有名になったのは、2000年の上海ヴィエンナーレからとされてますが、この頃の中国のアートって、人間の本物の遺体が使われるようになったりと、かなりすごい状態までいってた。

多分、こういう本物の遺体が使われるようになった背景には、イギリスの超著名な現代アーティスト、ダミアン・ハーストが、本物のサメの死骸をホルマリン漬けにしてアートにしちゃったことも関わってくるはず。

そんな、無茶苦茶に尖ったアーティストが集ってた時代の中国にて、頭角を出していったのがアイ・ウェイウェイ。

 
 

なんで、コカコーラのロゴを書いただけで数千万円の価値?

それについては、素人でもわかるように記事にしている方がいましたので、紹介します。

//(記事引用)

ロゴの意味

なぜコカコーラなのか。
コカコーラは「資本主義アメリカ」の象徴としてカリカチュアライズ(誇張・風刺)として使われている。
つまり中国の歴史のある壺にコカコーラのロゴを書くことで「中国/アメリカ」と言う構造が見える。
そしてこの壺を象徴として捉えて「中国の古い町並みがマクドナルド(アメリカ資本主義)によって上書きされる」という見方もできる。

実際的には、とても中国の力が強いので、ベトナムの民芸品に中国的な飾りつけをする、なんてものが今っぽい風刺かもしれない。

時間の与える価値

元の壺は紀元前3000~5000年ごろのもの。
日本で言えば縄文時代の壺。
そういう価値のあるものに落書きをするわけですから、この「壺の価値」をロゴによって無効化していることにもなる。

古いから価値がある、それが当たり前。

ではなぜ古いと価値があるのか?
歴史を経ている、それ自体にどんな価値があるのか。

人間なら歳をとれば尊敬どころか邪魔扱いされ老害と言われ、歴史や時間に価値など無いと知る。
壺の価値は本来「水を入れる」道具としての価値なのに、骨董の壺は時間を経ることで価値が「水を入れる」ということから「鑑賞する」「歴史を感じさせる」に変化している。

長く残る、そこにある。それだけで価値が増す。
そう言う「価値」に対して落書きを行うことでアイ・ウェイウェイはNoを突き付けて見せる。
果たしてモノの本質的な価値とは何か。

さらなるロゴの価値

ロゴは落とせばとれるのかも知れない。
もしかしたらとれないかもしれない。

「骨董の壺」はこれから「コカコーラのロゴを書かれた壺」として存在し続けていく。

紀元前3000~5000年ごろには、普通のありふれた壺。
それが現代まで残り「骨董の壺」として価値を得た。
しかしそれに「コカコーラのロゴ」を書くことで過去の価値は破壊される。
そして新たな「アイ・ウェイウェイの作品としての壺」になった。

もしこの壺が数百年数千年残ったとしたら、そのときこの壺はどのように理解されるのか。
またその時代の芸術家がその上にその時代の企業ロゴをさらに上書きしたら、その価値はどこにあるのか。

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(引用元:
https://azanaerunawano5to4.hatenablog.com/entry/2014/06/04/101024

このブログの方の説明は、きっと自分が書くより分かりやすい良記事でしたのでシェアしておきます^^

価値が生まれたのには、こうした様々な背景がある

アートに価値がつく時、コレクターが好きだからというのももちろんありますが、

こうした、一見ただツボにロゴを描いた作品も。

背景には、ちゃんとアーティストのメッセージがあります。

その深層までたどり着くと、

一見普通のアートが、時代を変えるアートにもなりうる。

表面だけでなく、未来という時間軸、過去という時間軸まで含めて、通なコレクターはみています。

 
 

そうした視点で見ると、

アートがまた面白いものになるはず^^

   

WRITER

    Artist Collective
    QG [QUARK GLUON]

    Quark Gluon(QG)は、杉田廣貴を発起人とするアーティスト・コレクティブです。それぞれに異なるテーマ・表現方法を持ち、日頃は個として自律的に活動するアーティストたちがQGに集い、響き合うことで、新たな問いと表現をうみだし、世界に働きかけます。

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